1936年、フアン・カルロス・コビアン作曲、エンリケ・カディカモ作詞。
発表当初は「音楽的に複雑すぎてタンゴらしくない」と保守的な歌手や音楽家からは評判が悪かったようですが、その意見に反してアルゼンチンのみならず南米各地で大ヒットとなりました。
現在でもタンゴ歌謡の重要なレパートリーとして歌い継がれている名曲です。
Nostalgiasはノスタルジーと同じ意味ですが、タンゴにおけるノスタルジーは昔を懐かしむというよりは、かつて思い焦がれて手に入れられなかったもの、喪失してしまった愛、今はもう自分のもとを去って二度と手に入らないもの…といった激しい感情を描くことが多いようです。
この作品でも『哀しい孤独の中、私は青春のバラが枯れ落ちるのを見るだろう』 という情念のこもった歌詞が強烈な印象を与えます。
※タンゴ・グレリオでは歌手との共演で演奏しています。
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