バンドネオン BANDONEON

バンドネオンアルゼンチンタンゴの象徴ともいえる楽器『バンドネオン』。
しかしこの楽器は最初からタンゴで使用されていたわけではありません。
最初期のタンゴはギターやフルート、バイオリンなどありあわせの楽器で演奏されていた下町の酒場の音楽でした。
やがてタンゴの人気が上昇し、大きなダンスホールなどでも演奏される機会が増えてくると、ピアノなどの音量の大きな楽器の必要とされ始めました。
そんな折、移民が持ち込んだ「バンドネオン」に目が付けられたのです。
哀愁漂う独特の音色とコンパクトなサイズながら大きな音量、さらにマイナーな楽器で他の音楽ではあまり使用されていないという新規性がタンゴ奏者たちの好みにぴったり合ったのか、バンドネオンは次第に楽団の花形楽器となっていきました。

タンゴで使用される以前、バンドネオンは19世紀中ごろドイツ人のハインリヒ・バンドがコンサーティーナという楽器を参考に開発しました。(「バンド」氏が作ったアコーディ「オン」系の楽器ということでバンドネオンと名付けられた)
当初は携帯用のオルガンとしてミサや祭りで演奏することを考えていたようです。

左右合わせて71個のボタンは5オクターブもの広い音域をカバーできますが、その配列はドレミファの音階の順には並んでおらず規則性がありません。
しかも蛇腹の押し引きによって同じボタンでも違う音が鳴るという複雑さ…この演奏困難さと独特の哀愁を帯びた音色も相まって『悪魔の楽器』とも言われていますが、熟練の奏者の手にかかると多彩な表現力を発揮する魅力的な楽器です。

開発者自身も思いもよらなかったことでしょうが、やがてバンドネオンの奏法はタンゴの発展とともに磨き上げられ、多くの伝説的名奏者たちが新しい奏法や超絶技巧を築き上げていったのです。
残念ながら現在はほとんど生産されておらず、プロが使用しているバンドネオンは50年以上前のドイツ製のものが中心で、近年は希少価値が上がっています。

バンドネオン

ギター GUITARRA

ギターアルゼンチンは他の多くの中南米諸国と同様にスペインの植民地であった歴史から、ギターは大衆的な楽器として古くから親しまれてきました。
上記のように初期のタンゴ楽団ではギターは大活躍していましたが、タンゴの演奏される場所が大型のダンスホールなどに移り、ピアノ、バンドネオン、バイオリン、コントラバスなどが入ったオルケスタ・ティピカという大規模な楽団が主流になると、音量面がネックとなったギターは楽団から姿を消し、あるものはコントラバス奏者に転向、あるいはフォルクローレやタンゴ歌手の伴奏などに回るようになりました。

とはいえギターの音色の持つ雰囲気や、タンゴの原点である「ミロンガ」で奏でられる低音弦の独特の深みのあるの響き(ボルドーナ)はタンゴの音楽性に大きな影響を与えたといえるでしょう。大歌手カルロス・ガルデルもギターバンドによる伴奏を好んでおり、オルケスタ・ティピカとは違った方向性でタンゴの中でのギターは以前として重要だったのです。

1950年代以降はアニバル・トロイロと組んだロベルト・グレラ、キンテート・レアルのウバルド・デ・リオなど歴史に残る名ギタリストも登場し、タンゴにおけるギターの役割・奏法が見直されるようになります。
映画『アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち』にも登場した、バンドネオン奏者オスバルド・モンテスとギタリスト、アニバル・アリアスのデュオもすばらしく、タンゴ・グレリオも大きな影響を受けています。
その他にも、アストル・ピアソラがエレキギターを五重奏楽団に取り入れたり、ギターのための作品を作曲するなど、ギターがタンゴで活躍する機会は再び増えてきています。

TANGO GRELIO

バンドネオン&ギターDuo


ライブ情報

© 2020 タンゴ・グレリオ TANGO GRELIO