repertorio

Oblivionオブリビオン(忘却)

アストル・ピアソラ

画像:Wikipedia「アストル・ピアソラ」より

アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla)作曲。

1984年のマルコ・ベロッキオ監督の映画『エンリコ四世』の挿入曲として作曲されました。
バンドネオン、オーボエ、トロンボーンなどいくつかのバージョンがあります。また同じ映画で使用されている「アベマリア(Tanti Anni Prima)」も近年よく演奏されています。

映画『エンリコ四世』は落馬事故で頭を打ったショックで記憶を失い、自分が皇帝エンリコ四世だと思い込んで古城で暮らす男を主人公にした一風変わったストーリー。もともとは戯曲だったものを映画化した作品です。マルチェロ・マストロヤンニ主演、音楽をピアソラが担当という今思えば豪華な作品でしたが、当時は日本未公開で近年までなかなか映像を見ることができませんでした。

「オブリビオン=忘却」というタイトルが物語るように、甘美なメロディながらどこかはかないこの曲は、狂気と正気の交錯するようなこの映画の雰囲気にも合っています。「はたして彼は本当に記憶を失っているのか?」……それは映画をご覧になって確かめてください。

ピアソラ作品の中でも人気が高いものの一つで、クラシック奏者にも好んで演奏されています。
おおむね3・3・2のゆったりとしたミロンガのリズムに乗って演奏されますが、一般的なタンゴのスタイルというよりは、あくまで映画音楽としてとらえた方がいい作品でしょう。

ピアソラとも共演している歌手ミルヴァの歌うフランス語の歌詞のついたバージョンも存在しています。

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