1947年、アニバル・トロイロ(Aníbal Troilo)作曲のワルツの傑作。アニバル・トロイロは1940年代ころから自らの楽団を率いて絶大な人気をほこった作曲家・バンドネオン奏者で、かのアストル・ピアソラもトロイロ楽団に在籍していました。
トロイロには名曲「スール」などブエノスアイレスの下町への思い入れあふれる曲が多いようです。この作品でもオメロ・マンシ(Omero Manzi)による下町を舞台にした、成就しなかった若かりし日の恋が歌われています。
タンゴ・グレリオではバンドネオンのオスバルド・モンテスとギターのアニバル・アリアスのデュオを参考に演奏しています。アニバル・アリアスは晩年のトロイロの四重奏に参加していたギタリストで、それもあってかこのアレンジでもギターが非常にいい味を出しています。
※CD「EPOCA PIAZZOLLANA~ピアソラの時代」収録曲