repertorio

La bordona(ラ・ボルドーナ)

1958年、エミリオ・バルカルセ作曲。

ボルドーナ(Bordona)とはスペイン語でギターの低音弦のこと。
ギターで演奏されていた初期のタンゴ(ミロンガ)は、大草原の吟遊詩人(パジャドール)たちのギター奏法にも影響を受けた、深い低音の響きが持ち味でした。
時代が変わってギターがタンゴの主流の楽器でなくなってからも、低音の深く豊かな響きはタンゴの表現の重要な要素になっています。

この「ボルドーナ」はもともとはギターの入った曲ではありませんが、タイトル通りギターの響きを思わせる低音のメロディから始まり、やがて粋でちょっと荒っぽい酒場のダンスを思わせるパートへと展開していきます。
タンゴの誕生した時代を現代の技法で表現した曲と言えるでしょう。

作曲者のエミリオ・バルカルセ(Emilio Balcarce 1918~2011)はバイオリン奏者・バンドネオン奏者として長きにわたってタンゴを牽引してきた音楽家。
オスバルド・プグリエーセ楽団、セステート・タンゴなど様々な楽団で演奏するほか、多くの編曲や作曲を手がけ、2000年からはタンゴ学校で後進の育成にも力を入れるなど、タンゴ界に多大な貢献を果たしました。

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