1969年、アストル・ピアソラ作曲。
1960年代の前期五重奏団を率いていたころのピアソラは、「ハマイカ」「676」といったナイトクラブを中心にライブを行っていましたが、1969年からはタンゴやジャズ、フォルクローレ、室内楽などのライブを行う「ミケランジェロ」を拠点に演奏活動を行ないました。
このナイトクラブの新装開店を祝して作曲されたのが「ミケランジェロ70」でしたが、同時にルネサンスの巨匠ミケランジェロにささげた曲でもあるとピアソラ自身は語っています。
2小節にまたがる強烈なアクセントのテーマや、ポリリズム的な複雑なリズムが非常に個性的な作品。
3分程度の短い作品の中にみなぎる緊張感が、終わってみるとすべてが一瞬の出来事だったような強い印象を与えます。
スランプを脱し、再び精力的に活動を始めた時期のピアソラの勢いを感じさせるパワフルな曲です。
※この作品は特別編成の五重奏でピアソラの原曲に近い形で演奏します。