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La muerte del Ángel(天使の死)

1962年、アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla)作曲。
連作「天使へのイントロダクション」「天使のミロンガ」「天使の復活」に連なる作品です。

ピアソラが1957年に発表した「天使のタンゴ」という曲からインスピレーションを得た劇作家A.R.ムニョスは同名の舞台「天使のタンゴ」を企画し、ピアソラに作曲を依頼しました。
この演劇は人々の魂を救済しに舞い降りた天使が、ブエノスアイレスの場末で刺し殺されるという前衛的な内容でした。
「天使シリーズ」の作品群はその後もピアソラの重要なレパートリーとなりましたが、きっかけとなった「天使のタンゴ」自体は再び演奏される機会はありませんでした。

「天使の死」は、まさに天使がナイフで刺し殺されるショッキングなシーンを描いた、躍動感あふれるエネルギッシュな作品。
前期五重奏団を結成していよいよ脂の乗ってきた時期だけに、快速のフーガから始まる煽り立てるような序奏、変化にとんだリズムや巧みな転調の取り入れ方など、ピアソラらしいスタイルが前面に押し出された意欲作です。

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