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オブリビオン/アストル・ピアソラ


1984年のマルコ・ベロッキオ監督の映画「エンリコ四世」の挿入曲として作曲された、数多いピアソラの作品の中でも特に人気があるものの1つです。
「オブリビオン=忘却」というタイトルが物語るように、甘美なメロディながら、どこかはかない雰囲気が漂います。原曲と異なりギターの響きがよくなるホ短調に編曲しています。


ボルベール/ギターソロ(『EPOCA PIAZZOLLA~ピアソラの時代』より)


タイトルは「帰郷」という意味で、映画『想いの届く日』の劇中歌。
ペドロ・アルモドバル監督による2006年の同名スペイン映画の題材ともなりました。
この映画の宣伝も兼ねた演奏旅行中にガルデルは飛行機事故で衝撃的な死を遂げ、自らの帰郷はかないませんでした。


デカリシモ(『EPOCA PIAZZOLLA~ピアソラの時代』より)


1961年、アストル・ピアソラ作曲。タイトルは意訳すると「とてもデカロ風に」。1920年代に洗練された新しいスタイルのタンゴで一世を風靡したフリオ・デカロ楽団へのオマージュ。ピアソラのタンゴ黄金時代への愛情と憧憬のうかがえる作品。


天使のミロンガ(『EPOCA PIAZZOLLA~ピアソラの時代』より)

1962年、アストル・ピアソラ(Astor PIazzolla)作曲。劇作家ムニョスの舞台『天使のタンゴ』のために書き下ろされた作品の一つです。天使がブエノスアイレスの場末で刺し殺されるという前衛的な内容でしたが、ゆっくりとしたミロンガのリズムで神秘性と悲しみをドラマチックに表現しています。


ホテル・ビクトリア(Hotel Victoria)

F.ラタサ作曲。1906年のコルドバ市の同名ホテルのオープニングセレモニーのために初演された。華やかな雰囲気の古典タンゴ。
2016年4月16日池田市テアトロ・ルセロ「タンゴ・グレリオ~ブエノスアイレスの風」にて。
ゲスト:上堂尚子(クラリネット)


最後のコーヒー(『DESDE EL ALMA~心の底から』より)

1963年、歌謡コンクールで優勝し、大ヒットした人気のタンゴ歌曲。雨の中、一杯のコーヒーを通して男女の別れのシーンが描かれる。
~「私たちもうおしまいね・・・」とつぶやく女、
~そして僕は、君に最後のコーヒーをさし出した・・・
タンゴは恋愛がらみの歌が多いのですが、その大半は男が女にふられるという内容のようだ。


レメンブランサ(『ロベルト・杉浦&タンゴ・グレリオ』ライブより)


ライブ『タンゴ~思い出の詩』より
2015年11月15日(日)大阪池田市フェリーチェホールにて
演奏:ロベルト・杉浦(ボーカル)、星野俊路(バンドネオン)、米阪隆広(ギター)


エル・マルネ(『DESDE EL ALMA~心の底から』より)

E.アローラス作曲。第一次世界大戦のフランスでの激戦「マルヌの戦い」を題材にした­1919年の作品。フランス系アルゼンチン人である作曲者が終戦を記念して作曲した。­悲しみに満ちた旋律から始まるが、途中勝利の喜びを感じさせる場面も出てくる。


エル・ポジョ・リカルド (『DESDE EL ALMA~心の底から』より)

「エル・ポージョ」というあだ名のピアニスト兼ダンサーのリカルド・スカンドローリオ­のために書かれた1915年の作品。「ポージョ」とは若鶏の意、転じて若者の意味もあ­る。いかにもダンサーのために書かれたという趣のリズミカルで楽しい曲。


私の隠れ家 (『DESDE EL ALMA~心の底から』より)

「我が追憶のすばらしき隠れ家・・・」という青春の思い出を賛美する歌詞がついている­が、むしろ楽器のみで演奏される機会の多い曲。そのノスタルジックなメロディは魅力的­で、独奏としても好んで取り上げられている。


 想いの届く日 (『DESDE EL ALMA~心の底から』より)

カルロス・ガルデルは甘いマスクと歌声で人気を博したタンゴ黄金時代のスター。この作­品は1935年の地震の主演する映画のために作曲されたが、ガルデルはその年に飛行機­事故で急逝する。彼の私語も、このあまりにも美しい歌曲はタンゴの枠を超え、愛唱され­続けている。

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