1928年、ペドロ・ラウレンス(Pedro Laurenz)作曲。
ペドロ・ラウレンスは1920年代にフリオ・デカロ楽団で活躍、後に自らの楽団を結成するなど黄金時代のタンゴを支えた名バンドネオン奏者。
同時代のペドロ・マフィアとならんで高い技術を持ち、バンドネオンの奏法を革新した人物といえます。
作曲家としても優れており、このベレティンも彼の代表作の一つとして現在も愛奏されています。
「べレティン(Berretín)」は通常のスペイン語辞書には載っていないアルゼンチンの口語で「強い愛情」とも訳せますが、ここには相手に対する熱狂、執着心などかなりクレイジーなニュアンスを含んでいます。
とはいえこの作品自体はそこまでドロドロした雰囲気ではなく、洗練された優雅な雰囲気の美しい曲です。
タンゴ・グレリオはアニバル・アリアス & オスバルド・モンテスDuoの演奏を参考に演奏しています。