アストル・ピアソラ

画像:Wikipedia「アストル・ピアソラ」より

1975年、アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla)作曲。先輩であり良き友人だったアニバル・トロイロの死後に追悼の想いを込めて作曲した「トロイロ組曲」の中の1曲。

1970年代のピアソラは電子楽器を大幅に取り入れた楽団コンフント・エレクトロニコ(Conjunto Electrónico)に力を入れていましたが、従来のピアソラ作品のファンからもこの時期の活動は賛否両論でした。
しかし様々な音楽的な実験を試みていた時期という事もあってか、この頃の作品には興味深いものも多く、この「エスコラソ」も疾走感のあるリズムや、対位法を駆使した各パートの緊張感のあるせめぎあい、中盤の即興演奏風のパートなどピアソラの作曲技法の円熟を感じさせるスリリングな作品です。
この時期のピアソラはロックやフュージョンへの接近を図っていましたが、組曲の中でもこのエスコラソは特にロックの要素を強く感じさせます。

タイトルは「ばくち」という意味ですが、若かりし頃ピアソラとトロイロは夜の演奏の後、サイコロ博打場に繰り出すこともあったようです。(散々にすってしまうことも多かった模様ですが)
タンゴへの天才的なひらめき持つ偉大なマエストロでありながら、一方では酒やばくちに目がなくて……というトロイロの憎めない一面をピアソラは懐かしく思い出したのでしょう。

※タンゴ・グレリオではトリオ編成によって演奏しています。

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カテゴリー: repertorio

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